作成日:2022年02月09日
更新日:2022年02月11日
迷える心の強い味方ドリーンバーチューオラクルカード
はじめに
オラクルカードは、今のあなたになにが必要なのか、なにをするべきなのかを教えてくれるカードです。タロットカードが過去や現在の自分に基づいて、今後どうすればいいのかといった未来のことや、あなたが想いをよせる人の気持ちはどうなのかを占うものだとしたら、オラクルカードは今のあなたに対するメッセージです。
オラクルとは、日本語で言うと「神託」や「啓示」と言った意味です。
恋の行方を占うというよりも、その恋に対する自分の心構えやなすべきことを教えてくれるのがタロットカードとの大きな違いです。
オラクルカードは、カードを通して神様や天使など超越的な存在からメッセージを示してもらうものだと考えればいいでしょう。
タロットカードのような「正位置」や「逆位置」を使わないことが多く、タロットカードよりも決まりが少ないので、初心者でも占いやすいのがポイントです。
また、タロットカードは大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の計78枚で構成されていますが、オラクルカードには決まった枚数はありません。カードによって40〜50枚で構成されています。
カードに描かれるモチーフや意味もカードによって異なります。それだけカードの著者の世界観が強く出ているものでもあるので、あなたに合う著者やカードを探す楽しみもあります。
そんなオラクルカードを紹介するとともに、カードの種類や選び方、リーディング方法などを指南いたしますので、最後までお付き合いください。
ドリーン・バーチューとオラクルカード
ドリーン・バーチューとは
オラクルカードといえば、ドリーン・バーチューを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ドリーン・バーチューは、スピリチュアル界隈では非常に名のしれた人物です。オラクルカードはスピリチュアルとは切っても切れない関係にあります。
ドリーン・バーチューは大学で心理学を学び、博士号を取得し、心理カウンセラーとして心理的な問題を抱える人たちを救う活動をしていました。
彼女は生まれつき透視能力を持っており、ほかの人には見えないものとコミュニケーションを取ることができました。その「ほかの人には見えないもの」がドリーン・バーチューが言うところの「天使」です。
ドリーン・バーチューは、天使のメッセージを人々に伝えるために活動してきました。その天使のメッセージに基づいて考案されたのが「エンジェルカード」や「エンジェルナンバー」です。
オラクルカードに興味を持ったことがある人であれば、1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
美しい天使や妖精の絵が描かれたカードは、見ているだけでインスピレーションがかき立てられます。いちばん最初に発売されたエンジェルオラクルカードは、シンプルにリーディングできるので、初心者でも扱いやすいカードのデッキとなっています。
スピリチュアルの世界からの引退
スピリチュアル界の天使とキリスト教の天使
オラクルカードの世界を牽引していたドリーン・バーチューですが、2017年にキリスト教の主であるイエス・キリストと出会い、スピリチュアルの世界から退くことになりました。
キリスト教でも神のメッセージを伝える存在として天使がいます。しかし、キリスト教とスピリチュアルの世界の天使は必ずしも同じものではありません。オラクルカードの中の天使は私たちに癒しを与えてくれますが、キリスト教の神の使いとして現れる天使は優しい存在ではありません。誰でもその名前を知っている大天使ミカエルは、鎧を着て剣を手に持っている姿で描かれることが多く、どちらかと言うと力強いイメージの天使です。
また、百年戦争でフランスを救ったジャンヌ・ダルクの英雄的な行動もミカエルのお告げによるものだとされています。
このように歴史的にも天使は癒しの存在として描かれてきたわけではありません。むしろ(特に大天使ミカエルは)強いイメージです。
大天使ミカエルは旧約聖書に登場する天使ですが、そこからユダヤ教、キリスト教、イスラム教などという宗教に引き継がれた、あらゆる宗教で崇敬される存在です。個人の悩みや問いに答えてくれるような存在とは少し異なります。
スピリチュアルの世界の天使は、あなたと言う個人を導いてくれる存在と考えてもいいでしょう。
天使はいなくなったわけではない
イエス・キリストに出会ったことで、ドリーン・バーチューは今までの自分の活動を否定することになってしまいました。キリスト教では偶像崇拝を認めていませんし、一神教であり唯一絶対神を信仰する宗教です。
となると、スピリチュアルなものを否定するほうに傾くのは仕方のないことです。
パワーストーンは偶像崇拝にあたりますし、チャネリングはデーモンの所業であるというような発想につながっていきます。
ドリーン・バーチューは、それまで、アセンテッドマスター(天界にいる高尚な魂をもつ人たちのこと)と思っていた存在の中には、アセンテッドマスターになりすましている悪意を持つものが紛れていることがあるということに気付きました。
自分の中に現れた霊的なその存在が本当に高尚なものなのか、悪意を持ったものなのか、透視能力を持ったドリーン・バーチューでも完全に見極め切ることができなかったと本人も認めています。
それだけに一般の人がスピリチュアルな世界にはまり込み、なんでもかんでも信じるのは危険だと警鐘を鳴らしたのです。
だからと言ってドリーン・バーチューが天使やスピリチュアルな存在をすべて否定しているわけではありません。
また、ドリーン・バーチューが信仰を持ち、天使との関わり方が変わったとしても、彼女の功績が消えてなくなるわけではありません。
あなたはあなたの信じるものを信じればいいのです。
どちらかが「絶対」に正しいということはないのですから。
ドリーン・バーチューのオラクルカード
キリスト教に回心したことで、ドリーン・バーチューは自らの出版物を引き上げ、販売を終了することにしました。この先、年々ドリーン・バーチューのオラクルカードは手に入りにくくなっていく可能性が高いので、興味のある方は早めに購入することをお勧めします。
今まで、多くの人に支持され使われてきたということは、それだけ使いやすいカードだということです。
オラクルカードは、質問の内容によってそれに合ったデッキを選ぶという使い方もできます。
恋愛についてカードに聞きたいのであればこのデッキ、健康状態について聞きたいのであればこのデッキ…と質問の内容に対してリーディングしやすいカードがあるということです。
ドリーン・バーチューが初めて製作したオラクルカードがエンジェルオラクルカードです。
ドリーン・バーチューを代表するカードで、非常に人気の高いカードです。
このカードは恋愛、仕事、人間関係など様々な質問に対してシンプルなメッセージを受け取ることができるため、初心者でも扱いやすいのも人気の理由です。
カードの絵柄はその名前のとおり、優しい天使の姿がたくさん描かれています。宗教画のような天使から、可愛らしい天使まで様々で、カードを見ているだけで癒されます。
そのほか、ドリーン・バーチューのオラクルカードには次のようなものがあります。
■フェアリータロットカード、マジカルフェアリーオラクルカード
可愛い妖精のイラストを用いたカードです。人間関係や健康問題、経済状況など日常に密接したリーディングに向いています。
■マーメイド&ドルフィンオラクルカード
人魚とイルカのイラストのカードです。天使や妖精が人生の目的や方向性について示してくれるのに対して、このカードはポジティブな人生を歩むための具体的なアドバイスを示してくれます。
■ユニコーンオラクルカード
ユニコーンは天使に近い存在で、人間が健康で豊かな生活を送るための手助けをしてくれるとされています。
■フラワーセラピーオラクルカード
色とりどりの花が癒しと導きを与えてくれるカードです。
■女神のガイダンスカード
イシス、アテナ、ラクシュミなど様々な女神からメッセージが受け取れるカードです。
上記はドリーン・バーチューのオラクルカードのごく一部です。
カードに何を聞きたいか、どのようなカードが自分に合っているのかを探していくのもいいでしょう。
オラクルカードの使い方
オラクルカードは未来を占うためのものではありません。そもそも、オラクルカードは将来どうなるかといった占いとは少々異なります。
・仕事がうまくいかないけれど、どうすればいいのか?
・将来やってみたいことがあるけれど、そのために何をすればいいのか?
・好きな人にどんなアプローチをすればいいのか?
といった、今現在自分が悩んでいることや迷っていることで、どのように行動するべきかアドバイスをくれるのがオラクルカードなのです。
まず、どのようにカードを扱うのか解説します。
アドバイスを聞く前
リラックスして、カードを利き手ではない方の手に持ちます(右利きの人は左手)。手に持ったカードを利き手でコンコンと数回ノックします。これにはカードを目覚めさせるという意味があるようです。
これは新しい質問をするたびに行いましょう。
実際にカードのアドバイスを聞いてみましょう
カードの準備ができたら、いよいよカードにアドバイスを聞きます。ここでは最もシンプルでオーソドックスなカード1 枚だけを使う方法を紹介します。
1. 心の中でカードの絵柄の対象(天使、妖精、女神、神様など)にリーディングをサポートしてくれるようにお願いします。2. カードを切りましょう。カードの切り方は、トランプのように切っても良いですし、タロットカードのようにシャッフルしても構いません。自分に合っている方法で行います。
3. カードを切りながら「自分に必要なことを教えてください」と質問します。
4. 十分カードを切ったと思ったら、これだと思うカードを1枚ひきます。カードの絵柄やカード上に書かれている言葉を見て直感でカードのモチーフからのメッセージを受け取ります。
カードのリーディングで大切なのはあなたの直感です。カードに描かれたモチーフから自分が何を感じるのかがとても大切なのです。慣れるまではカードに付属している解説書を参考にしてもいいでしょう。
ある程度慣れた後でも、理解を深めるために解説書を利用することもできます。
さらに慣れてきたら、カードを3枚使用する「3枚引き」に挑戦するのもいいでしょう。3枚引きは、カードの流れを読まなくてはならないので、1枚引きよりも難易度は上がりますが、より具体的なアドバイスが得られるという利点もあります。3枚引きができるようになるのを当面の目標とするのもいいでしょう。
的確なメッセージを受け取るためには
リーディングがしにくいな、と思う時は質問の仕方を変えてみるといいかもしれません。曖昧な質問はリーディングがしにくいものです。「私は仕事で成功できますか?」という質問よりも、「今の仕事で成功するためには、どのように行動すればいいですか?」という聞き方のほうが受け取ったアドバイスを理解しやすくなります。
リーディングの精度を上げるためには質問の精度も上げる必要があるということです。
慣れるまでは質問をすること自体も少し難しいかもしれませんが、いろいろ質問をして経験を積んで慣れていくことが大切です。
まとめ
今回、オラクルカードについてドリーン・バーチューを中心に説明をしてきましたが、オラクルカードにはほかにも日本の神様や龍神、インドの神様をテーマにしたものや可愛い動物やキャラクターをモチーフになど、様々なカードが存在しています。
カードの種類はたくさんありますので、必ずあなたに合ったカードがあるはずです。
「テーマが好み」「絵柄が好み」など理由はなんでも構わないのです。自分がインスピレーションを得やすいと思うカードを選べば、リーディングも捗ります。
占いとは異なる観点で、あなたの進むべき道を示してくれるオラクルカード。オラクルカード単体で使用するのもいいでしょうし、タロットカードと併せて使ってみるのもいいでしょう。
オラクルカードは、迷いのある心に答えを与えてくれるものですが、頼りすぎは禁物です。スピリチュアルの世界から引退し、キリスト教に回心したドリーン・バーチューが心配しているのも、この点ではないでしょうか。
オラクルカードに頼りすぎず、自分の意志はしっかり持ちながら、オラクルカードを上手に使っていきましょう。