【占いのいろいろ】命術とは何?わかりやすく解説

はじめに

 最近いろいろな出来事が起きていますが、その中で、少しでも心穏やかに過ごしたいという気持ちが募ってきている方も、きっと多いことでしょう。

 そんな時は、心の整理整頓をする上でも大変役に立つ、占いの世界をちょっぴりのぞいてみませんか。

 「占いといっても、いろいろあって、どれを選んだらいいか分からない」と迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は占いの世界は、おおまかに分けると3つの分野でできています。

 すなわち、命術(命占)、相術(相占)、卜術(卜占)の3つです。

 まずは、この3つの分野について、それぞれどんな内容の世界が広がっているのかを、じっくり調べてみましょう。

 そうしているうちに、今のあなたが一番必要としている占術について、インスピレーションのおもむくままに、自然と選べるようになるに違いありません。

 今回は、そんな占いの一種である命術について、詳しく解説します。

 

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【占いのいろいろ】命術とは?その基礎知識について

 

わたしたちには、生まれつき備わっている個人情報がありますよね。

 誕生日、生まれた時刻や場所、といったものです。

 これらは決して、後になって変更できるものではなく、生涯を通して変わらず、わたしたち自身が心の中で、大切に保管し続けるデータといえます。

 こうした運命的に与えられている情報をてがかりに、様々なことを占う占術のことを、命術と呼びます。

 そのため命術は、生来わたしたちに備わっている性格や天性の才能、そしてある程度の長い期間にどんな運命が待ち受けているか、といったことについて占うのに効果的です。

 自分自身がどんなタイプの人間なのか、向いている職業はどんなものがあるか、といったことが気になる時に、ぜひおすすめします。

 しかもそれだけではなく、人と人の相性や、会社等の組織・団体と人の相性、さらには組織と組織の相性について占うことにも適しています。

 自分はどんなタイプの人と相性が良いのか、気になるあの人とは相性が合うだろうか、といった関心事についても、回答を導いてくれるのです。

 いずれの場合も、生まれ持って与えられている、揺るぎない確かな個人情報をもとに占うため、より正確で、きめの細かい読み解きを行なうことができるのが、大きな特徴であるともいえます。

 このように、命術はとても頼りになる占術ですので、たとえば今後、好機を逃さないためにはどうしたらよいか、あるいは、人生においてピンチに見舞われそうな時期に、どのように危機を乗り越えていけばよいか、といったことを確実に教えてくれます。

 つまり、あらかじめ与えられている運命をしっかり把握して、最大限の幸福をつかみたいという方にとって、心強い味方になってくれるのが、この命術なのです。

 

【占いのいろいろ】命術とは?その種類について

 

 それでは、その命術について、具体的にはどのような種類の占術があるのか、詳しくみていくことにしましょう。

 命術に含まれている占いの種類としては、次のようなものがあります。

 

・西洋占星術

・インド占星術

・宿曜占星術

・四柱推命

・九星気学

・算命学

・紫微斗数

・数秘術

 

一度に8種類もの占術の名前を並べたので、「なんだかいっぱいある」と驚かれた方もいらっしゃるかも知れませんが、ご安心ください。

 まず、これらを「占星術」、「中国発祥占術」、そして「数秘術」といった3つのタイプに分け、それぞれのおおまかな内容について、ゆっくりと見ていくことにしましょう。

 

命術としての占星術

 まず、占星術についてご説明します。

 占星術については、西洋ではもちろんのこと、東洋でも独自の特徴を持った占術が確立しており、それぞれの地域で人気を集めています。

 まず西洋の場合は、みなさんもよくご存知の西洋占星術が挙げられます。

 一般的に西洋占星術は、宇宙にある様々な星の位置がわかるホロスコープをもとに、性格、気になる人との相性、今後の運勢などを見ていく手法です。

 一方、東洋の場合は、インド占星術や宿曜占星術が、よく知られています。

 インド占星術は、まさにインドに古くから伝わる占術であり、西洋占星術と同様にホロスコープをもとに占いますが、大きな特徴として、ただ占うだけで終わらず、魂が成長するように導いていく点が挙げられます。

 また、宿曜占星術は、インド占星術を原型とし、日本独自の占星術として確立した手法で、性格や運勢を見ていくことや、特に相性占いに優れている点が挙げられます。

 

命術としての中国発祥占術

 次に、命術のうち、中国で誕生した占術をご紹介します。

 主に、四柱推命、九星気学、算命学、そして紫微斗数が挙げられます。

 四柱推命は、その名の通り四つの柱となる「年」、「月」、「日」、「時」をてがかりに干支を導き出すことによって、性格や運勢を占う、統計学的な手法です。

 また九星気学も、生年月日をもとに、その人の「気」のタイプを決め、吉方位・凶方位をはじめとして、性格や運勢をも読み解きます。

 算命学については、初めて聞くという方がいらっしゃるかもしれませんが、こちらも生年月日をもとに、その人が持つエネルギーを数値化して、「人体星図」という独自のチャートを作り、その人の性格や運命を占います。

 紫微斗数についても、初耳という方が多いかも知れませんが、紫微と呼ばれる北極星を取り巻く、という設定になっている架空の星を用いて、生年月日や生まれた時刻、場所をもとに、その人の性格や考え方、運勢を占う手法です。

 こちらは、読み解きが容易でわかりやすいのが特徴となっています。

 

命術としての数秘術

 数秘術については、最近少しずつ話題になってきているので、ご存知の方もいらっしゃることでしょう。

 数秘術は、ギリシャ生まれの占術と言われており、生年月日や名前をもとに、その人が生まれつき持っている数字を導き出し、性格や運命を読み解くのが特徴です。

 

【占いのいろいろ】命術とは?その歴史と起源について

 

こうしたいろいろな命術の種類を知ることによって、「命術の歴史と起源について、もう少し深く探ってみたい」と思った方のために、さらに詳しくご説明しましょう。

 

命術としての占星術の歴史と起源

 まず、占星術については、紀元前3000年から2000年の頃、古代文明発祥の地として知られるメソポタミアで、大々的に実施されていた天体観測の技術を用いて、国や王族の運命を占っていたことから誕生しました。

 この占星術がギリシャに伝わって西洋占星術となり、さらに世界各地に広まっていきました。

 東洋に伝わったもののうち、インド古来の星占いと合わさって誕生したのがインド占星術です。

 そして、そのインド占星術が中国へ伝わり、宿曜経と名を変えて用いられるようになります。

 この宿曜経が、遣唐使として中国に渡った空海によって、平安時代に日本に伝わり、宿曜占星術と呼ばれるようになりました。

 このようにして、西洋で生まれた占星術は、やがて東洋でも多くの人々に親しまれるようになり、国によって様々な呼び名で知られていったのです。

 

命術としての中国発祥占術の歴史と起源

 次に、中国生まれの占術についても、詳しく見てみましょう。

 今回ご紹介する中国発祥の占術は、どれも基本的に、4000年以上前の古代中国で形作られた、陰陽五行説という思想体系を起源としています。

 加えて、およそ3500年前の古代中国では、亀の甲羅や牛の肩甲骨をあぶることによって、国の命運を占い、その内容を甲骨文字で記していました。

 この頃すでに干支が書かれていたという記録が残されており、その干支を用いた四柱推命が殷の時代には生み出されていたのです。

 同じ時期に、干支を取り入れた占術として、九星術という方位学も誕生していました。

 この九星術や、先ほどの陰陽五行説から派生した方位学、そして干支学などが、やがて大正13年に園田真次郎の手によって、ひとまとめになったものが、九星気学と名付けられ、今日に至っています。

 また春秋時代だった2500年前には、その甲骨文字を土台としつつ、老子の思想も取り入れることによって、鬼谷子が算命学を考案しました。

 その後しばらく経ってから、唐から宋にかけての時代に、道教の教えを説いていた陳希夷によって創り出されたのが、紫微斗数です。

 

命術としての数秘術の歴史と起源

 そして数秘術については、紀元前6世紀の古代ギリシャにおいて、数学者および哲学者として活躍していたピタゴラスの思想が起源となった、と言われています。

 やがて、そうしたピタゴラスの思想が古代ユダヤに伝わると、ユダヤ教独自の神秘思想が形成され、そこから誕生したカバラ数秘術は、ルネッサンス時代のヨーロッパにおいて一大ブームとなりました。

 その後に長い年月を経て、20世紀の初めにアメリカで発表された、バリエッタという人物の著作をもとに、現在数秘術として知られる占術が確立し、世界中に広まっていったのです。

 こうして見てみると命術というのは、今に始まったことではなく、人類の長い歴史の中で、世界中の多くの人々の間で受け継がれてきた知恵の結集である、と言うことができます。

 

【占いのいろいろ】命術とは?その占い方について

 

命術の歴史と起源について、理解が深まったところで、実際それぞれの占術において、どのような占い方をするのかを、最後にご説明しましょう。

 

命術としての占星術の占い方

 西洋占星術とインド占星術については、基本的に生まれた年月日の星の配置を描いたホロスコープを用いて、12の星座や10の惑星の位置的な関係を調べながら、その人の性格や運勢を占います。

 ただし、西洋占星術において、太陽の運行をもとに12のタイプに分類するのに対し、インド占星術では、月の運行をもとに27のタイプに分けて占う、といった違いがあります。

 宿曜占星術も月の運行をもとに、27のタイプに分類することによって占いますが、日本の旧暦を使って読み解くため、インド占星術とは結果が違ってくるケースが、よく見受けられることが特徴です。

 また、西洋占星術とインド占星術は、生まれた年月日だけでなく、時刻まで手がかりにして読み解いていくという点で、宿曜占星術とは占い方が異なっています。

 

命術としての中国発祥占術の占い方

 四柱推命については、生まれた年月日と時刻をもとに、10の「干」と12の「支」を組み合わせて、「年」、「月」、「日」、「時」といった柱を立て、それをもとに、命式と呼ばれる表を作って、その人の性格や運勢を占います。

 九星気学は、一白水星から九紫火星まで9つに分けた「気」のタイプを「九星」と呼び、生まれた年の九星や、生まれた月の九星を割り出すことによって、方位盤を作り、吉方位や凶方位を調べながら、その人の持つ性格や運命を読み解く占術です。

 算命学については、生年月日をもとに、人の身体を描いた「人体星図」というチャートに、算命学で独自に定められている「十大主星」や「十二大従星」という星を、配置していくことによって、性格や運命を占います。

 そして紫微斗数は、生年月日や生まれた時刻、さらには生まれた場所も手がかりに、言わばホロスコープの東洋バージョンである「命盤」を作成し、14の「主星」を配置することによって、その人の性格や運勢を読み解いていく手法です。

 

命術としての数秘術の占い方

 最後に数秘術についてですが、こちらは主に、生年月日で表されている数字すべてをもとに、1から9までの一桁の自然数を割り出す方法を用いて、その人の持つ性格や今後の運命について、読み解く占術です。

 さらに、生まれた日や、名前をアルファベットに変換したものを、数字で表現したり、そこからさらに計算を進めたりして、運命数を導き出す方法もあります。

 

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まとめ

 ここまで、命術というのは、どういった内容の占術なのか、どんな歴史をたどってきたか、そして実際どのようにして占うのか、といったことについて詳しく解説しました。

 いろいろな名前の占術が出てきて、もりだくさんのご紹介となりましたが、いかがでしたでしょうか。

 基本的に命術は、その性質上、論理的な根拠に裏付けられた占いを求める方に、向いている占術であると言えます。

 具体的には、特定の日や期間などの運勢を知りたい場合や、自分自身の内面について知りたい場合、そして気になる相手との相性を知りたい場合に、命術が適しています。

 人類の長い歴史の中で培われてきた命術は、確かな伝統に裏打ちされた、頼もしい相談相手と言えます。

 みなさんもぜひ、そんな心強い味方になってくれる命術の力を借りて、もっと毎日を楽しくポジティブに過ごしてください。

 

この記事を書いた人
ルナファクトリー編集部

タロットカードに関する情報を初心者向けにわかりやすく解説していきます。

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